生まれてくる子どもの名前候補を選定するため、最新版の名前辞典を3冊ほど読んでいます。
素敵な名前が多くて目移りしますが、
いいなと思った名前は保育園のお友だちと同じ名前だったり、なかなか決まりません。
生まれるまであと数か月。
おなかの赤ちゃんにとって、良い名前になるようにベストを尽くします。
さて、今月、国会で、戸籍法の改正案が閣議決定しました。
成立すれば2024年度に施行される見通しとのこと。
氏名に読み仮名を必須とすることで、本来と異なる感じの読み方の許容範囲が広がります。
法律が改正された場合、下の5つの名前の中で、OKとNGの名前に分かれますが、どの名前が認められて、どの名前が認められないか判断できますか?
①「光宙」を「ピカチュウ」
②「騎士」を「ナイト」
③「陽葵」を「ひまり」
④「高」を「ひくし」
⑤「太郎」を「ジロウ」、
いかがでしょうか。
①②③はOK、④⑤はNGだそうです。
判断基準はどこにあるのでしょう?
①②③がOKの理由・・・
漢字本来の読みや意味から外れた世の中で「キラキラネーム」と呼ばれる名前は幅広く容認される方向のため。
④⑤がNGの理由・・・
法務省は通達で、漢字とは意味が反対、読み違いかどうか判然としない、漢字の意味や読み方からはおよそ連想できない―といった読みは認められない見込みとのため。
ただ、「一般に認められている」範囲について、常用漢字表や辞書への掲載がない場合も届け出人に説明を求めた上で判断されるそうなので、届出人の説明が判断人を納得させることができるのならば受理される可能性はあります。
読みやすい名前、というのは周りや社会に対する思いやり。
思いを込めた名前(自分の子どもへの願い)を詰め込んだ名前にするのは自分の気持ちの表現。
結局我が家はこの2つのバランスで決めることになると思います。
「普通の名前」と判断するのは、個人の感覚と社会の許容度のバランスで、その幅を広げていくことが多様性のある社会を作ると思っています。
情報化社会と呼ばれるようになって30年ほどが経ちます。
スピードはどんどん速くなっていて、あらゆる事象に対する思い込みや自分の普通は、全てアップデートしないと新しい価値観に反発したくなる気持ちが生まれます。
価値観のアップデートの一つとして、子どもの名前をつける予定がない人も、名前辞典を読むことはオススメです。
今の自分の常識のなかでは読みにくい名前も、名前辞典を読んでいるとだんだん読めるようになりますし、素敵な名だと感じられるようになります。
多様性を認める社会を目指すなら、新しい人間を受け入れる側の社会や、すでにその社会で生きている自分自身の中の「普通の名前」という価値観もアップデートすることは必須です。
言葉は生き物。名前も生き物。
今子どもの名づけをする世代も、何年かして、前時代の「普通の名前」しか受け入れられない大人にならないように気を付けたいものです。
キラキラネームじゃない自分の「普通」の名前こそ、少数派になりつつあることをお忘れなく・・・。
お墓参りに行った時に見かける明治・大正・昭和に亡くなった方の名前。今ではあまり見かけない名前も多くありますね。
シゲさん、マツさんなど、当時はカタカナがの2文字が流行っていたのかな?
本当、言葉は生き物だなぁと感じます。
法務省:「戸籍法等の改正に関する要綱案」(令和5年2月2日決定) (moj.go.jp)