機能が良くてもデザインがいまいちならデザインが良くて機能がシンプルなものを選ぶ人も増えてきている現在。
デザインやセンスの良さはこれからを生きるのに大きな武器になります。
例えばケーキ。
デザインが良いと、たくさんの種類が並ぶショーケースの中で、目に留まる、選ばれるチャンスをつかめる。
オーソドックスないつものものも良いけれど、たまには~とプラス1つの枠で選ばれる可能性が高まります。
今回読んだ、「時代を作るデザイナーになりたい!!」
このシリーズは第一シーズンと第二シーズンに分かれていて、
1シーズン3つのデザイナー職について書かれています。
今回はケーキデザイナー。第二シーズンの2冊目の本です。
我が家の子どもの現在の夢は「ケーキ屋さんになること」
そんな子にはバイブルのような本で、ケーキのレシピ本ではありませんが、夢中になって何度も読んでいる本です。
タイトルが、「なりたい!!」と!が2つついているところも、なりたい気持ちが溢れたタイトルで、情熱を感じます。
40ページの本ですが、ケーキについての情報が盛りだくさんで大人も楽しめる一冊です。
日常的にお菓子を食べても、知らないことってたくさんあります。
よく食べているけれど、おいしいこと以外詳しくは知らないお菓子のこと。
ケーキのお話がたくさん載っていて楽しめると思います。
第1章 心いやして、生活にうるおいをもたらすケーキを創造するーケーキデザイナーの基礎知識
お菓子の種類と、水分量でのお菓子の分類について
世界のお菓子の歴史、日本のお菓子の歴史
パティシエの仕事
洋菓子の種類、飴細工の紹介など
1章を読むことでお菓子の基礎的な知識を手に入れることができます。
第2章 おいしさとうつくしさで笑顔をうみだすケーキデザイナー
ケーキデザイナーといっても活躍する場は様々。
ここでは4人のケーキパティシエがどのように活躍しているか、知ることができます。
1人目:菅原智大さんーパティシエは、製菓コンテストで技術を高めていく
世界で活躍するアーティスト、アスリートに近いケーキデザイナーさん。
コンテストなので、技術を極めたケーキデザイナー同士の熱い闘い。
製菓コンテストの飴細工は、ガラス細工のように繊細です。
おいしそう~♪というよりは、とにかく美しい、食べるのはもったいないと感じてしまうお菓子です。
飴細工の加工方法や飴細工で使う道具の紹介もあって、芸術品とともいえる飴細工について学ぶことができます。
2人目:伊藤文明さんー 地域に密着した ケーキ専門店でかつやくするパティシエ
子どもがイメージする、「街のケーキ屋さん」のインタービューページです。
子どもが初めてこの本を読んだときには、ケーキ屋さんの仕事=ケーキを焼いて好きに飾り付けをする仕事だと思っていたので、レシピやデザイン画があることに驚いていました。
また、一人でケーキを作ると思っていたようで、チームで働くのが意外だったようですが、いろいろな種類を作るのにはみんなで役割を決めて作ったらいいと分かり、自分は何を作ろうかと妄想していました。
パティシエになったら、飾り付けをやりたいそうで、焼き菓子ではなく生ケーキを担当したいそうです。
この章で子どもが一番興味を持ったのは、ケーキ専門店の一日の仕事の流れです。
本に載っていたお店は、仕込みが前日の午前10時ごろということで、前の日からケーキの準備をすることに感心していました。
仕込みという言葉を覚え、ケーキの仕上げ作業がケーキ屋さんの仕事だと思っていたようですが、ケーキの仕上げ作業よりも仕込み作業の方が作業量が多いということで、準備が大事なんだねーと言っていました。
パティシエが使いこなす道具の紹介もあります。
ケーキ作りの機器はプロ仕様のものは我が家にはありませんが、ゴムベラ、ホイッパーなど、家にあるものと同じ道具を見つけてはキッチンから取り出していました。
3人目:西村緑さんーアートなデコレーションの楽しさを伝える
4人目:manatoさんーお客の希望にこたえるケーキデコレーター
3人目、4人目の二人はケーキデコレーターという職業で、ケーキ自体でなく、ケーキの表面のデコレーションがメインの業務になるそうです。
発祥はアメリカ、新しい職業であるケーキデコレーター。
カラフルでインスタ映えしそうなケーキを作るのが得意なようです。
ケーキ自体は外注さんや発泡スチロールのケーキを使用する方が多いそうで、新しいタイプの職種です。
子どもには粘土遊びに見えるようで、発泡スチロールのケーキに粘土でデコレーションしてみたいとのことでした。
実際にケーキデザイナーとして働いている人たちを見た後で、じゃあ自分はどうやってパティシエ、パティシエールになればいいの?と思うと思いますが、そこについてもちゃんと紹介されています。
ケーキデコレーターがよく使う道具
ケーキデザイナーの気になるQ&A
Q1ケーキデザイナーになるための進路
Q2ケーキデザイナーをめざして学ぶこと
Q3ケーキデザイナーにもとめられる資格
Q4ケーキデザイナーのための製菓コンテスト
Q3を読んで知ったのですが、菓子製造技能士という国家試験があるそうです。
この資格は受験資格があるため、まだ子どもは受けることができませんが、こういう資格がある、ということを知れただけでも良かったです。
ケーキデコレーターの資格は養成講座を受講し、試験に合格すれば良いそうなので、子どもがもし本当にやりたいということであれば養成講座受講も検討しようかなと思っています。
しばらくは発泡スチロールのケーキにデコレーションして練習、飽きないか様子見してみます。
ケーキのコンテストは小学生から参加できるものもあるので、自分より少し年上の人がケーキを作っている様子を動画で見てみました。(コロナウィルスでここ数年は開催していないみたいで残念です)
子どもケーキ教室でケーキ作りが好きな子どもたちと友達になるのも良いかなと思っています。
母親と作るケーキも良いですが、習いに行くことで違った気づきもあるはずなので、こういう教室も良いなと思いました。
cafésweets+|子どもケーキ教室のお知らせについて (cafe-sweets.jp)
子どもによくある、「ケーキ屋さんになりたい」で実際にケーキ屋さんになった大人は周りにはいないです。
私もケーキ屋さんになりたい。と幼稚園で絵を書いたことがありますが、いつの間にか忘れて全く違う職業についています。
でも、それでいいんです。
子どもが何かになりたい!と思うことはなりたい大人像があるということ。
子どもがなりたいものはコロコロ変わるでしょうし、なりたいものがたくさんあるという子もいるでしょう。なりたいと思えるもの、やりたいと思えるものに多く出合ってほしいです。大人になる前にどんどん実現しても良いんだよと子どもには伝えています。大人になったら=大人になるまで待つというのは私は苦手な考え方なので。
子どもが手先を動かして作業するときの集中力は目を見張るものがあるので、夢中になる体験をたくさんしてほしいです。
そういう体験をするには、本人がなりたいー!やりたいー!というものをするのが一番です。
私自身大人になった今でも、なりたいー!とかやりたいー!と思った時の気持ちは一番大切にしている感情の一つです。
今でも私は、これから何になりたいかな?と考えています。
今の仕事以外にもやりたいことなりたいことがあれば、子どもとシェアして一緒に楽しみたいです。
時代をつくるデザイナーになりたい!!
ケーキデザイナー
2016年11月30日 初版第1刷発行
編著:スタジオ248
発行者:圖師尚幸
発行所:株式会社六耀社
印刷所:シナノ書籍印刷株式会社
ISBN978-4-89737-851-0
インタビュー1人目 菅原智大さんのインスタグラムURL: パティスリー ラトリエ ドゥ アンティーク(@latelier_de_antique) • Instagram写真と動画 (横浜市港北区菊名7-1-7)
インタビュー2人目の 伊藤文明さんのお店URL: パティスリー メゾンドゥース Maison Douce – メゾンドゥースとはフランス語で、甘い家という意味です。お客様のご家庭に、甘い幸せをお届けします。 (所在地:東京都八王子市南大沢2-206-9)