美しく、幻想的な表紙が目について手に取った本です。
タイトルのもしも地球がひとつのリンゴだったら、のように、途方もなく大きく見えるもの、長く見えるもの、長い時間を身近にあるものに例えて分かりやすく説明してくれます。
話は全部で16こ、長い歴史や地球について、人間社会について、読み進めていくと長い時間の中の自分や環境の立ち位置を俯瞰できます。
例えば、発明の歴史は1メートルの巻き尺で説明しています。
火の発明を0として、98cmあたりで土器の発明があり、最後の数ミリで私たちが当たり前だと思っている電話や自動車パソコンなどの発明があります。
最後の数ミリの発明の進みはもちろん驚くべき発明の歴史ですが、1メートルの巻き尺で見ると、土器の発明がつい最近に見えてくるので不思議です。
一度目は自分で読み、二度目は子どもと一緒に読みました。
もう一度読みたいと言われたので、三度目は、家にあるバスケットボールや巻き尺、定規、100円玉を使って、本を読みながら目の前でも一緒に分けたりはかったりして、一緒に手を動かしながら読み進めました。
小学校に行って、単位などを把握できるようになったらより理解が深まると思うので、また数年後に子どもとまた読みたいです。
私が一度目に一人で読んだときに、一番心に残ったのは、あなたの人生というページです。
自分の人生を12枚に切ったピザに例えると、スポーツやゲーム、レジャーやレクリエーションに使える時間はたった1枚しかないそうです・・・。
この1枚には大人で言うところの、自由時間、好きなこと、やりたいこと、趣味に使える時間ということになると思います。
日々の仕事(ピザ4枚分)、家事育児(ピザ何枚分か不明)に追われて時間があまりないことは分かっていたけれど、12枚のピザのなかのたった1枚分しかないということにショックを受けました。
何を読んだか数分後には忘れているようなネットサーフィンもこの1枚のピザに含まれます。
祖母が、「気付いたらおばあちゃんになってたよ」と言っていたことをたまに思い出します。
ピザの味をグレードアップすること、人や会社に分けるピザだけでなく、自分でも熱々の美味しいピザを味わうこと、できることはまだまだありそうです。
タイトル:もしも地球がひとつのリンゴだったら
著者:デビッド・J. スミス (著), スティーブ アダムス (イラスト), David J. Smith (原著), Steve Adams (原著), 他
出版社 : 小峰書店
発売日 : 2016/7/23
言語 : 日本語
大型本 : 39ページ
この本を読んで、「世界がもし100人の村だったら」というメールがよく届いていたことを思い出しました。
20年くらい前、ガラケー時代の記憶です。